吸湿伸びについて考える

吸湿伸びについては、加熱収縮率と同じ方法で測定できます。吸湿の伸びのためにおこるトラブルは、加工中および加工の後の保管中に発生します。加工をしている状態というのは、主に水系のインキ・接着剤などを使用している場合です。水分を短時間に吸収して伸び又は縮みが発生します。吸湿縮みは水の可塑化作用によって起こります。このため、印刷の工程や接着の工程中におきるために、ピッチずれ、たるみ、しわなどのトラブルが発生してしまうのです。したがって、これを防ぐためには印刷から乾燥までの短時間に水分がフィルムに吸収されるのを防ぐための防水層を設ける必要があります。一方で、加工後には、空気中の水分を徐々に吸収して伸縮が発生するそうです。これを防ぐには、水分遮断性のある包材を用いるか、包装内に乾燥材を封入するなどの処理が必要です。